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卵をめぐる祖父の戦争(455/455)・D・ベニオフ [Book]

後半、ヴィカ登場でお話はがぜんおもしろくなる。
あとがきにも書かれていたけど、読み終えた後にもう一度、冒頭の章を読み返すとものすごくうれしいはず。
僕も黄色の地に白い花模様のコットンドレスを着たヴィカを見てみたいよ。

家族の歴史には大変な時期もあるけれど、それでも脈々と続いていくものなんだなぁと思う。
そして、それは世界中の家族がそれぞれ持っている歴史なんだろうなと思う。
最近、そんなことを感じさせる本を読んでいなかったので、感動してしまった。
こういった(戦争とかの)大きな不幸に対するアプローチの仕方(ユーモア)は、本当に素敵だと思う。
世界が不幸だからって、自分たちまで不幸にならなくてもいいじゃないかというようなたくましさを感じる。
だから、この物語に出てくる(目を覆いたくなるような)悲惨なエピソードさえも乗り越えて、コーリャとレフは前へ進む。
どんどん進む。
前回は、「スローターハウス5」に似ているかもしれないと書いたけど、今回は「ライフ・イズ・ビューティフル」を思い出した。

あのさ、シャルリーみたいな笑いって好きになれないけど、こんな笑いは大好きだな。

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卵をめぐる祖父の戦争(136/455):D・ベニオフ [Book]

D・ベニオフのことを僕はいつも忘れている。
でも、何かのきっかけで彼の名前やこれまでの作品のタイトルを目にすると、途端に彼の作品をもう一度読み直したくなる。
はじめて彼の作品に触れたのは彼の小説が原作、脚本した「25時」というE・ノートン主演の映画で、この映画を観るきっかけもE・ノートン主演の「アメリカン・ヒストリー X」を見ていたからで、原作はさておきE・ノートンの出る映画だったらおもしろいだろうなと思ったのが見た理由だった(この映画にはフィリップ・シーモア・ホフマンも出ている。彼も好きな俳優だ)。
「25時」は原作も映画も面白いので、未見な人がいたら是非一度見てください。

で、書店で見つけた久しぶりのベニオフなんだけど、なかなか面白そうなタイトルじゃないかと手に取ってみる。
隣には「99999」も並んでいるけれど、今回は「卵をめぐる祖父の戦争」を読んでみることにする。
原作は「City of Thieves」(「泥棒の街」でいいのかな)。
お話の背景は1942年、ナチスに包囲されたレングラード。
この時にレニングラードは900日に渡ってナチスに包囲される。
つまり、これは人口300万強の都市が完全に孤立したわけで、エネルギーも食料も途絶えることになり、市内では人肉を売る店までが現れたらしい(今は136ページまで読んでいるけれど、確かにそんな描写がある)。
なるほど、そんな状況ならまさしく「City of Thieves」なわけだと納得する。
そういえば、「ザ・ロード」でも食人を想像させるシーンはあったけど、もしかしたら食人てのはわりと多いのかもしれない。

※ちょっと話はずれるけど、このレニングラード包囲戦で約100万人前後の人が飢餓や爆撃で亡くなった。
この数字は、東京大空襲+沖縄戦+広島+長崎よりも多い。
第2次世界大戦で戦死者が最も多いのはソヴィエトだった。
もちろん、この世界大戦では、ソヴィエトの人だけでなくたくさんの国で普通の人たち(非戦闘員)が大勢死んだ。

そんな状況のレニングラードなので、悲惨なお話なのかと思ったらそんな雰囲気はあまり出さずに、卵を探す二人の若者のドタバタなお話しにしている(まだ、途中までしか読んでないので詳しくはわからない)。
ショスタコーヴィッチとマーラーのお話とかも、なんだかおかしい。
このあたりの(悲惨な状況にユーモアを持ち込む)センスは、もしかしたらC・ヴォネガットの「スローターハウス5」に似ているのかもしれない(って、「スローターハウス5」は未読なんだけどね)。

あの二人はうまく卵を見つけ出すことができるだろうか?

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色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年:村上春樹 [Book]

村上春樹が、ノーベル文学賞を受賞するかもしれないと言われ始めた頃に発表された「アフターダーク」「1Q84」をまだ読んでいない。
とても天邪鬼な読者である自分は、ひとつのブランドになってしまった村上春樹の作品を、以前のように熱心に読む気がしなくなったからだ。
そんなわけで、「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」は自分にとっては「海辺のカフカ」以来の作品となる。
久しぶりに読んだ村上春樹は、(正直に言おう)ちょっと縮んだような感じがした。
収まりが悪く、(フィンランドまで行ったとしても)意外性のある拡がりが感じられない。
独特の比喩にもキレがないように思う。
フィンランドから戻ってからもやたら長く、なかなかおわんないなぁと思った。

「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」を読み終わった自分はD・ベニオフの「卵をめぐる祖父の戦争」を読んでいて、「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」を読む前はC・マッカーシーの「ザ・ロード」を読んだ。
....自分でも、無節操な読み方だとは思う。
もし、「ザ・ロード」を読む前に「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」を読んでいたら、もっと違う読み方をしただろうか?
それとも、「卵をめぐる祖父の戦争」を読まなかったら、違う感想を持っただろうか?

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
村上 春樹

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ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)
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卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)
デイヴィッド ベニオフ 田口 俊樹

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ザ・ロード:コーマック・マッカーシー [Book]

年末からマッカーシーの「ザ・ロード」を読んでいた。
文庫で300ページ強だから、1日でも読み終えられない長さではない。
読み終わるのに時間がかかったのは、年末から不幸が続いていて(友人の父親×2名、友人、ご近所さん×2名)精神的にかなり参っていたからだ。
読んでいてウキウキしちゃうというお話ではないし、クスリとも笑えるところもない。
そこにに描かれている世界は、地球上のほとんどの人(と動植物)が死に絶えた北アメリカ大陸で、親子がひたすら移動するお話なのだ。
空には厚い雲が広がっていていつも薄暗く、寒い。
そして、登場する二人はいつもお腹を空かせていて、略奪者の目から隠れるようにして「南」へ「光」を運ぶために移動を続けている。
今の季節が冬であることから、この二人の置かれている状況は体で理解しやすく、本のページをめくるのが辛かった。
いつも死が身近に感じられるのだ。
二人は食料を得るために、廃屋となった建物などを捜索するのだが、それらは当然かつては誰かが住んでいたり使っていたりする場所なので、常にかつての誰かの「死」を意識してしまう。
そんなわけで、なかなか本を読み進めることが難しかった。

ところで、「南」にはなにがあるのか、そして「光」とはなんなのか?
残念ながら最後までそれらの意味するところは読者の判断に任されているのだが、ただ、読み終えた時の幸福感はまさしく「光」そのものだったように思う。

ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)
コーマック・マッカーシー 黒原敏行

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わたしを離さないで:カズオ・イシグロ [Book]

キャシー・H
トミー・D
ジェニー・B
レジー・D
スージー・K
ピーター・B
アーサー・H
アレグザンダー・J
ピーター・N
ジェームズ・B
アマンダ・C
キャロル・H
ロイ・J
ポリー・T
シルビー・C
マージ・K
モイラ・B
クリストファー・C
ミッジ・A
ピーター・J
クリストファー・H
ゲリー・B
パトリシア・C
シルビア・B
ロジャー・D
ジェニー・C
ロブ・D
アネット・B
ハリー・C
シャロン・D
マーサ・H
シンシア・E
スザンナ・C

ヘールシャムの彼らには、ファミリーネームがない。
あるのはファミリーネームを模したアルファベットがあるだけだ。
なぜなら、彼らはクローンなので家族はいないからだ。
愛とは無縁のところで生まれた彼らは、愛し合うカップルは「提供」の猶予を受けられると信じている。
そして結局、展覧会に集められた作品を公開しても、ヘールシャムは閉鎖される。

「わたしを離さないで」が発表されたのは、2005年。
この小説の舞台は1990年代のイギリス。
過去のイギリスにヘールシャムという寄宿学校はなかったし、「保護官」も「提供者」も「介護人」もいなかった。
もちろん、現在もない。
しかし、それはこれまでのイギリスにはなかったというだけで、世界にはないという意味ではない。
イギリスを舞台にすればSFだけれど、他国を舞台にすればノンフィクションであるかもしれない。

小説の冒頭で「.....相手を選べるんだから。おまけに、選ぶときはいつも同類を選ぶ。ヘールシャムとか、ああいう特別な場所の出身者をな。....」とあるので、この小説の背景となるイギリスでは、(おそらく)臓器提供はクローンであるかどうかに関係なく日常的に行われていると思われる。
その為に、(ヘールシャムのような場所の出身の)提供者が自らの限られた生を(反抗もせずに)受け入れていくのだと思われる。

ファミリーネームを持たず、生殖能力のない彼らにとって、ヘールシャムの仲間は最も自分に近しい存在だと思われる。
彼ら自身が、まるで、有刺鉄線に引っかかったビニールシートたちのように。

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
カズオ・イシグロ 土屋政雄

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HHhH / 257章:ローラン ビネ [Book]

今日の午後から夕方にかけて、HHhHを読破した。
すべて読んだ感想としては、他の書評とはちょと違うのだが、あの頃のチェコスロヴァキアにちょと興味が出て来た。
ずいぶん前に見た「ダーク・ブルー」という映画も、大戦下のチェコ空軍の若者のお話で、やはり、イギリスで訓練を受け、RAF(Royal Air Force:王立空軍)としてドイツと戦い、戦後母国は共産圏になっていて.....、てなお話で、かなりおすすめな映画です。
あの地域の、ごちゃごちゃっとした歴史は島国な日本にいるとわかりにくい。

話がずれた。

で、小説なんだけど、おしまいの方ハイドリヒが死んだあたりからが、なんだか凄まじい。
ちょっと疑われただけで、リディツェとう村が消えたりするところなんて、ホントーに怖い。
この村には500人前後の人が生活をしていたが、(ハイドリヒの出身のハレから派遣されて来た)保安警察が96戸の住宅と教会・公共施設を荒らし、各家庭から不要なものは焼き払われ、必要なものはすべて徴発する。
15歳から84歳までの男性はすべて銃殺、女性は強制収容所へ連行、子どもたちはわずか数人がゲルマン化される為にドイツ人家庭に養子となる以外はすべて毒ガスで殺された。
また、仕事で家を留守にしていた男性も帰宅後に殺されている。
しかしこれだけでは収まらず、村の墓地を踏みにじり、果樹園を掘り返し、建物をすべて燃やし、なにも生えてこないように塩をまいた後、ブルドーザーで村の痕跡を完全に消した。
元からそこには村がなかったかのようにしてしまったのだが、もしかしたら、そうして消されてしまった村は、他にもあるんじゃないかと思った。
で、この小説のおもしろいところが、それらのことを作者の言葉でも語っているところで、うまく言えないけれど、史実を書き連ねながら、作者の感情も一緒に書かれているところで、なんてのかな、たとえばだけど、TVのボクシングの試合の実況にはアナウンサーの声が入ったり、場内のどよめきが入ったりするけれど、そんな感じに近い。
作者には、史実の脚色は避けたいが、ただのノンフィクションにもしたくないという思いがあったらしい。

扱っている題材の割に読みやすい文体なので、機会があればぜひ御一読下さい。

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HHhH / 140章:ローラン ビネ [Book]

ちょと忙しかったので、間が空いてしまった。
読み終えたのは199/383ページなので、半分くらい。
ようやく、この小説の主要な登場人物、ガブチークとクビシュが登場した。
他の書評にも書かれているとおり、作者の思ったことや考えていることも間に挟まれるので、読んだページのわりにお話は進まない。
しかし、だからといって、それがつまらないわけではなく、作品自体に幅というか深みというか厚みが加わっていて、おもしろい。
題材はノンフィクションなので、こんな進み方もありなわけで、歴史に対する視点もおもしろい。

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HHhH / 57章:ローラン ビネ [Book]


なんだか、タイトルからして興味津々な小説で、ネットでその書評を見ると、これまでの小説とは違うところが絶賛されている。
というわけで、自分もさっそく読んでいる。

今のところは、この記事のタイトルにもあるように57章(全383ページ中83ページ)までを読んだ。
そこまで読んだ感想は、新聞やネットでの書評から受ける印象とは違い、扱っている内容に対してはミョーに軽いと言うか読みやすい。
全部で257章だから、平均すると1章あたり1.5ページしかない。
中には3行しかない章だってある(1行の章もあるらしい)、このリズムがなんだかブログみたいだ。
作者のローラン ビネさんは1972年生まれのパリ第III大学、パリ第VIII大学で教鞭をとっている人。
この小説がゴンクール賞最優秀新人賞を受賞した2010年には38歳で、(まだ、57章しか読んでないけど)こんな文体で書けるのも、なるほどなぁと思う。
ビネさんは、映画も大変お好きなようで、エリック・ロメールの名前が出て来たときにはちょとびっくりしたし、いつか見たいと思っている「死刑執行人もまた死す」(フリッツ・ラング)が大戦中に作られたなんて、はじめて知った(というか、勉強不足「死刑執行人もまた死す」は、勝手に1960年代のフランス映画だとばかり思い込んでいた)。
他には、CoDのプレイヤーであるとか......。
そうなのかぁ、そんな世代が描くあの時代なのかぁ(「風立ちぬ」の監督は1941年生まれなのかぁと思ったり)。
この「類人猿作戦」のことを作者がはじめて知ったのは、作者が父親の書棚で「ゲシュタポ・狂気の歴史」を開いているところを父親が見かけた時。
このときの作者の年齢はわからないけれど、仮に10歳だとしても1982年(あと2年したら、Macintoshが発表される年で、日本では松田聖子が「赤いスイートピー」を歌っていた頃)。
息子が「ゲシュタポ・狂気の歴史」を開いているのを見た父親が、「類人猿作戦」のことを歴史として話すのだが、このあたりも印象的。

今のところは、まだちょっと齧っただけなので、これから先が楽しみ。

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iPad・片岡義男・蚊取渦巻 / 2日目 [Book]

仕事の帰りに、通勤途中にあるドラッグストアに寄った。
蚊取渦巻を買うためだ。
製品としては、ごく普通の蚊取渦巻で、つまり、森やバラの匂いもしないし、もちろん、太巻きと呼ばれるものでもない。
その蚊取渦巻は一度に一巻きを使う事はなく、毎日数時間ずつ使う事になるので、一巻きを使い切るのに3日から4日はかかるはずだ。
この夏の間にちょうど使い切る量として、蚊取渦巻のシリーズでは最も本数の少ない10本がちょうどよい量だろう。

家に帰り、夕食をとると、すぐに2回のバルコニーの掃除をした。
そのバルコニーは、これまで洗濯物を干すだけの場所として使われていて、ほとんど掃除もされずにいた為に落ち葉や泥で汚れていた。
最初に箒で落ち葉やごみ、泥を取り除き、次に水を流してデッキブラシでこびりついた汚れを落とした。
水で汚れを洗い流した後にぬれた雑巾で拭き上げた。
とりあえず、目に見える汚れを落とすと、風呂に入り汗を流した。
風呂から出て、髪を乾かし終える頃には、バルコニーの床はわずかな湿り気を残すだけとなっていた。
自分の部屋から、数年前に買ったきりにしていたアルミのフレームとビニールの繊維で作られた赤い椅子と、デッキシューズをバルコニーまで運んだ。

これから、「七月の水玉」の続きを読むのだ。
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iPad・片岡義男・蚊取線香 [Book]

はじめてiPadを買ったときに青空文庫で夏目漱石を読んだ。
椅子から一歩も離れる事なく、書籍を手に入れ、そのままページをめくれる。
「すごいなぁ」と思った。
しかし、実際に読み始めると、iPadがあまりにも重すぎて短編を数本読んだところで疲れてしまった。
それきりiPadで本を読まなくなったのだが、昨夜は久々にiPad miniでページをめくった。

お風呂から出た後、夕涼み(と、言うには暗すぎたけど)を兼ねて、iPad miniを持って勝手口の軒の下に座り込んで片岡義男を読んだ。
この季節になると、片岡義男を読みたくなって、その結果バイクに乗って南へと走りたくなるので、この季節は片岡義男を避けていたのだが、昨夜はふらっと読んでしまった。
勝手口の小さな明かりの下でもiPadならモニタに映し出されるテキストはいつも通りに読む事ができる。
「七月の水玉」
1965年、夏、東京。
1964年の東京オリンピックを境に大きく変わって行く日本を背景に書かれている。
夢中になって読み始め、気がつくと、腕や足を何カ所か蚊に刺されている。
いや、「蚊に食われている」の方が田舎の夏らしい。
この辺りの蚊はヤブ蚊なので、食われるとものすごく痒い。
痒いわりにかゆみが収まるのも早いのだが、食われた直後はものすごく痒い。
あまりの痒さに56ページまで読んだところで、読むのはあきらめたのだが、今夜も続きを読むつもりだ。
仕事の帰りに、蚊取り線香を買って帰ろうと思う。
片岡義男には渦巻きの蚊取り線香が似合うような気がするのだ。

i文庫HDで読んだ
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金鳥の渦巻 K 30巻入(缶)金鳥の渦巻 K 30巻入(缶)

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そう、僕たちはあの渦巻きの蚊取り線香の事を蚊取り線香というけれど、本当は「蚊鳥渦巻」が正式の名前なんだ。
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