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アフターダーク:村上春樹 [Book]

こないだ読んだのが「色彩を持たない.....」だったので、読む順番としてはちょと過去に戻ってしまったことになる。
ついでに書くと実はいまだに「1Q84」を読んでいなくて、本棚には「1Q84」のハードカバーが書店の紙袋に入ったまま並んでいる。
そうこうしているうちに「1Q84」の文庫版も出てしまったので、読むときには文庫の方が扱いやすいやとそちらも買ってしまった。
結局、読んでない「1Q84」のハードカバーと文庫がそれぞれ本棚に揃った。

それで、今回読んだ「アフターダーク」だけど、以前に出版された「アンダーグラウンド」と一緒くたに記憶してしまい、「アフターダーク」(実は「アンダーグラウンド」)はもう読んでしまったと思い込んでしまい、最近になって違う本だということに気がつき慌てて読んだ。
「アフターダーク」は村上春樹の11作目の長編だということだが、中編、あるいは長すぎる短編という感じがする。
読み終えた感触(?)が短編小説を読んだ後の感触に似ている。
物語は深夜の23:56から翌朝の6:52までの7時間、場所は渋谷(かな?)。
ネットで「アフターダーク」の感想を読むと、なんだかむずかしい内容だみたいなことを書いていて、あーでもないこーでもないと謎解きをしている。
考えればいろんな謎はあるのだが、自分は謎は謎としてそのまま理解しているので、むずかしいという感じはしない。
そのあたりの感じ方も長すぎる短編という印象につながっているのかもしれない。
小説の背景も渋谷(だかの都会)、しかも深夜ときている。
九州の片田舎ですることがなければさっさと寝てしまう今の自分の位置からは、日本の中で最も遠い背景じゃないだろうか?
そんな遠いところのことはよくわかんない、そんな諦めからか、謎は謎としてわかんないことはわかんない、考えないというスタンスで読むんだので、きわめて長すぎる短編と感じたのかもしれない。
あぁ、そんなこともあるんだろうなと(いささか非現実的だけど)思ったのかもしれない。
で、そんな読み方をしておもしろいのかと言われると、そんな読み方をしてもおもしろいのだ。
ほんとに。
僕がこの小説を読んだ時間帯は、午後1時くらいから午後5時くらいの間で、多少のズレはあるけれど、小説の中の時間帯と12時間ほどずれている。
時たま時計を見ながら、読み進めていたのだが、現実の時間が夜中のような気もした。
不思議なことに読み終えた時の疲労感が、徹夜明けの感じに近かった。
体は疲れているのに、頭のどこかが奇妙に興奮していた。
本をパタンと閉じると、そのまま寝てしまうんじゃないかと思うくらい。
これは、きわめて村上春樹的読書体験だと思う。
彼の本を読むと、意識がどっかに行っちゃうのだ。
そこはコオロギさんのいうもうひとつの足元に広がる世界なのかもしれない。
あ、忘れないうちに書いとくけど、自分の知り合いに「コムギ」さんはいないけど「コオロギ」さんはいる。
ページをめくりながら思っていたのは、どこかデヴィッド・リンチの映画みたいだなぁということで、浅井エリが寝ているシーンなんて特にそう感じた。

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