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卵をめぐる祖父の戦争(136/455):D・ベニオフ [Book]

D・ベニオフのことを僕はいつも忘れている。
でも、何かのきっかけで彼の名前やこれまでの作品のタイトルを目にすると、途端に彼の作品をもう一度読み直したくなる。
はじめて彼の作品に触れたのは彼の小説が原作、脚本した「25時」というE・ノートン主演の映画で、この映画を観るきっかけもE・ノートン主演の「アメリカン・ヒストリー X」を見ていたからで、原作はさておきE・ノートンの出る映画だったらおもしろいだろうなと思ったのが見た理由だった(この映画にはフィリップ・シーモア・ホフマンも出ている。彼も好きな俳優だ)。
「25時」は原作も映画も面白いので、未見な人がいたら是非一度見てください。

で、書店で見つけた久しぶりのベニオフなんだけど、なかなか面白そうなタイトルじゃないかと手に取ってみる。
隣には「99999」も並んでいるけれど、今回は「卵をめぐる祖父の戦争」を読んでみることにする。
原作は「City of Thieves」(「泥棒の街」でいいのかな)。
お話の背景は1942年、ナチスに包囲されたレングラード。
この時にレニングラードは900日に渡ってナチスに包囲される。
つまり、これは人口300万強の都市が完全に孤立したわけで、エネルギーも食料も途絶えることになり、市内では人肉を売る店までが現れたらしい(今は136ページまで読んでいるけれど、確かにそんな描写がある)。
なるほど、そんな状況ならまさしく「City of Thieves」なわけだと納得する。
そういえば、「ザ・ロード」でも食人を想像させるシーンはあったけど、もしかしたら食人てのはわりと多いのかもしれない。

※ちょっと話はずれるけど、このレニングラード包囲戦で約100万人前後の人が飢餓や爆撃で亡くなった。
この数字は、東京大空襲+沖縄戦+広島+長崎よりも多い。
第2次世界大戦で戦死者が最も多いのはソヴィエトだった。
もちろん、この世界大戦では、ソヴィエトの人だけでなくたくさんの国で普通の人たち(非戦闘員)が大勢死んだ。

そんな状況のレニングラードなので、悲惨なお話なのかと思ったらそんな雰囲気はあまり出さずに、卵を探す二人の若者のドタバタなお話しにしている(まだ、途中までしか読んでないので詳しくはわからない)。
ショスタコーヴィッチとマーラーのお話とかも、なんだかおかしい。
このあたりの(悲惨な状況にユーモアを持ち込む)センスは、もしかしたらC・ヴォネガットの「スローターハウス5」に似ているのかもしれない(って、「スローターハウス5」は未読なんだけどね)。

あの二人はうまく卵を見つけ出すことができるだろうか?

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